P8-001 Thrombotic microangiopathyを合併し,血漿交換,ミコフェノール酸モフェチル併用にて治療しえた全身性エリテマトーデスの3例
【introduction】Thrombotic microangiopathy(TMA)は全身性エリテマトーデス(SLE)に合併する重篤な病態である.ADAMTS13活性の著明低下やインヒビター陽性の症例では血漿交換に加えてリツキシマブ投与の有効性が報告されている一方で,ADAMTS13活性が軽度低下に留まり,インヒビター陰性の症例に関する治療は確立していない.【Case】症例1 20歳女性 12歳時発症のSLE, APSでLN IIIA/C+V,ループス腹膜炎を合併.mPSLで加療するも溶血性貧血,血小板減少が進行.TMAと診断しPE+IVCYで寛解し,MMF併用で維持.症例2 43歳...
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Published in | 日本臨床免疫学会会誌 Vol. 38; no. 4; p. 369a |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床免疫学会
2015
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Summary: | 【introduction】Thrombotic microangiopathy(TMA)は全身性エリテマトーデス(SLE)に合併する重篤な病態である.ADAMTS13活性の著明低下やインヒビター陽性の症例では血漿交換に加えてリツキシマブ投与の有効性が報告されている一方で,ADAMTS13活性が軽度低下に留まり,インヒビター陰性の症例に関する治療は確立していない.【Case】症例1 20歳女性 12歳時発症のSLE, APSでLN IIIA/C+V,ループス腹膜炎を合併.mPSLで加療するも溶血性貧血,血小板減少が進行.TMAと診断しPE+IVCYで寛解し,MMF併用で維持.症例2 43歳女性 36歳時発症のSLE, LN IV-G(A),ループス腸炎の悪化で入院.入院後溶血性貧血,血小板減少が進行しTMAと診断.PE+PSL+MMFで寛解.case 3 52歳男性 38歳時発症のSLE, APS.LN-Vによる蛋白尿の悪化傾向あり.S状結腸穿孔で入院し抗生剤と手術で軽快.経過中,溶血性貧血,血小板減少が進行.TMAと診断しPE+PSLで寛解,MMFで維持療法中.【Discussion】3例ともLNの悪化時,SLE高活動期にTMAを合併し,ステロイド治療開始後にもTMAは進行した.全例でADAMTS13活性は軽度低下,インヒビター陰性であった.神経症状は明らかでなかった.【Conclusion】SLEに合併するADAMTS13インヒビター陰性TMAに対してPE+PSL+MMFによる加療は有効であり,全例でPE離脱,TMA改善を認めた. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.38.369a |