第2回 内視鏡的胆管ドレナージ~内視鏡医の立場から

内視鏡的胆道ドレナージについて,内視鏡医の立場からドレナージ法に対する考え方,手技,ドレナージ困難例に対する対応などについて述べた.胆管癌による胆管狭窄に対するゴールドスタンダードは内視鏡的胆管ドレナージであり,考え方やその対応が他癌とは異なることを解説した.最近では,超音波内視鏡を用いたドレナージが開発され,広く応用されているため,その手技についても解説した.しかし,少なくとも現状では,胆道癌の胆管ドレナージにおいて超音波内視鏡下胆道ドレナージがfirst lineになるのは難しいことも解説した.胆管ドレナージはあくまで姑息的治療であり治療の本質とは異なるため,がん治療全体を見据えた治療戦略...

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Published in胆道 Vol. 34; no. 2; pp. 237 - 243
Main Authors 原, 和生, 羽場, 真, 桑原, 崇通, 奥野, のぞみ, 孝田, 博輝, 清水, 泰博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 31.05.2020
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Summary:内視鏡的胆道ドレナージについて,内視鏡医の立場からドレナージ法に対する考え方,手技,ドレナージ困難例に対する対応などについて述べた.胆管癌による胆管狭窄に対するゴールドスタンダードは内視鏡的胆管ドレナージであり,考え方やその対応が他癌とは異なることを解説した.最近では,超音波内視鏡を用いたドレナージが開発され,広く応用されているため,その手技についても解説した.しかし,少なくとも現状では,胆道癌の胆管ドレナージにおいて超音波内視鏡下胆道ドレナージがfirst lineになるのは難しいことも解説した.胆管ドレナージはあくまで姑息的治療であり治療の本質とは異なるため,がん治療全体を見据えた治療戦略をもってドレナージを行うべきであることを強調した.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.34.237