第4回 切除不能例の胆道ドレナージ法―内視鏡的胆管ステンティングを中心に

切除不能胆道癌に対する胆道ドレナージは患者のQOL維持のため重要な役割を果たす.胆道ドレナージは外科的,経皮的,内視鏡的なアプローチルートがあり,なかでも内視鏡的ドレナージは切除不能例に対し第一選択として広く普及している.内視鏡的ドレナージとしては胆管ステンティングが一般的であるが,ステントの種類や留置方法は多岐にわたり,ステントの特性や狭窄形態と部位,患者の病態を考慮し決定する必要がある.遠位胆管狭窄例に対してはMetallic stentが多く使用されているが,Covered SEMSあるいはUncovered SEMSにすべきかについては議論の余地がある.肝門部狭窄に対してはステントの選...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in胆道 Vol. 34; no. 5; pp. 913 - 920
Main Authors 潟沼, 朗生, 林, 毅, 高橋, 邦幸, 金, 俊文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本胆道学会 31.12.2020
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0914-0077
1883-6879
DOI10.11210/tando.34.913

Cover

More Information
Summary:切除不能胆道癌に対する胆道ドレナージは患者のQOL維持のため重要な役割を果たす.胆道ドレナージは外科的,経皮的,内視鏡的なアプローチルートがあり,なかでも内視鏡的ドレナージは切除不能例に対し第一選択として広く普及している.内視鏡的ドレナージとしては胆管ステンティングが一般的であるが,ステントの種類や留置方法は多岐にわたり,ステントの特性や狭窄形態と部位,患者の病態を考慮し決定する必要がある.遠位胆管狭窄例に対してはMetallic stentが多く使用されているが,Covered SEMSあるいはUncovered SEMSにすべきかについては議論の余地がある.肝門部狭窄に対してはステントの選択,留置部位,留置形態など,いまだに明確なコンセンサスはない.近年,経消化管的に胆管を穿刺し,ステントを留置するEUS下胆道ドレナージが,新たなドレナージルートとして注目されている.
ISSN:0914-0077
1883-6879
DOI:10.11210/tando.34.913