麻酔科医にも必要な周術期栄養管理の知識─周術期の栄養療法オーバービュー,現在はこのように管理する

近年,周術期の栄養管理の考え方に関しては,多くの科学的根拠が示され,周術期栄養管理のガイドラインとして各学会より公表されるに至った.筆者らは,これらのガイドラインをもとに,現在の周術期の栄養管理の考え方を(1)Avoid fasting period,(2)Avoid over feeding,(3)Avoid hyperglycemia,(4)Avoid artificial nutrition,(5)When the gut works, use it,の5つの項目にまとめた.治療技術の向上と集学的治療の導入により,栄養不良や過剰栄養などの栄養障害を有している患者にも手術適応が拡大した.麻...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 3; pp. 346 - 355
Main Authors ゴルベヴ, 美菜子, 佐々木, 俊郎, 藤田, 久栄, 川崎, 理栄子, 谷口, 英喜, 小林, 浩子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2014
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.34.346

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Summary:近年,周術期の栄養管理の考え方に関しては,多くの科学的根拠が示され,周術期栄養管理のガイドラインとして各学会より公表されるに至った.筆者らは,これらのガイドラインをもとに,現在の周術期の栄養管理の考え方を(1)Avoid fasting period,(2)Avoid over feeding,(3)Avoid hyperglycemia,(4)Avoid artificial nutrition,(5)When the gut works, use it,の5つの項目にまとめた.治療技術の向上と集学的治療の導入により,栄養不良や過剰栄養などの栄養障害を有している患者にも手術適応が拡大した.麻酔科医は,患者の栄養状態に応じた適切な麻酔管理を提供し,術後回復能力の強化に貢献することが望まれている.周術期管理を担うチーム医療の一員として,麻酔科医も周術期栄養管理の正しい知識を習得していきたい.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.346