P3-003 筋炎特異的自己抗体の臨床的特徴と画像所見の比較検討

  多発性筋炎(polymyositis; PM)および皮膚筋炎(dermatomyositis; DM)は特発性炎症性筋疾患とも呼ばれ,骨格筋の炎症とともに皮膚,肺,心臓,関節など種々の臓器病変を合併する原因不明の全身性炎症性疾患である.他の膠原病と同様に,自己抗体産生を特徴とし,PM/DM患者に特異的に検出される筋炎特異的自己抗体と筋炎重複症候群に見出される筋炎関連自己抗体に分類される.それぞれの抗体はPM/DMの病型,臓器病変,治療反応性,予後などとも密接に関連することが明らかにされている.これらの中でも抗アミノアシルtRNA合成酵素(aminoacyl tRNA synthetase;...

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Published in日本臨床免疫学会会誌 Vol. 38; no. 4; p. 325a
Main Authors 仁科, 直, 門田, 寛子, 桑名, 正隆, 岳野, 光洋, 鏑木, 誠, 白井, 悠一郎, 福栄, 亮介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床免疫学会 2015
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ISSN0911-4300
1349-7413
DOI10.2177/jsci.38.325a

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Summary:  多発性筋炎(polymyositis; PM)および皮膚筋炎(dermatomyositis; DM)は特発性炎症性筋疾患とも呼ばれ,骨格筋の炎症とともに皮膚,肺,心臓,関節など種々の臓器病変を合併する原因不明の全身性炎症性疾患である.他の膠原病と同様に,自己抗体産生を特徴とし,PM/DM患者に特異的に検出される筋炎特異的自己抗体と筋炎重複症候群に見出される筋炎関連自己抗体に分類される.それぞれの抗体はPM/DMの病型,臓器病変,治療反応性,予後などとも密接に関連することが明らかにされている.これらの中でも抗アミノアシルtRNA合成酵素(aminoacyl tRNA synthetase; ARS)抗体と抗MDA5(melanoma differentiation-associated gene 5)抗体は近年注目されている.抗ARS抗体陽性群と抗MDA5抗体陽性群を比較したものは報告されているが,抗ARS抗体/抗MDA5抗体陰性例とそれぞれの比較検討はまだされていない.そこで今回我々はPM・DM・Clinically Amyopathic DMにおいてRNA免疫沈降法を用いて,抗ARS抗体・抗MDA5抗体の陽性・陰性を測定し,それぞれにおける臨床症状や画像所見などを検討した.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.38.325a