「麻酔は脳にとって“悪”なのか」によせて

最近, 麻酔による神経毒性がクローズアップされてきている. 局所麻酔薬の神経毒性, 麻薬の脊髄に対する毒性, 亜酸化窒素やケタミンなどのNMDA受容体拮抗薬の神経毒性, そして発達脳に対する神経毒性や術後認知機能障害などである. 本シンポジウムでは, 特にこの10年, 大きな議論となっている最後の2つの話題について, 本邦で以前から積極的に取り組まれている精鋭気鋭の6人の演者から発表をいただいた. 発達脳に対する神経毒性の報告は, 2003年にJevtovic-Todorovicら(J Neurosci 23 : 876-882, 2003)によってその可能性が発表されて以降, 年々加速度的に...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 1; p. 017
Main Author 森本, 裕二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2014
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.34.017

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Summary:最近, 麻酔による神経毒性がクローズアップされてきている. 局所麻酔薬の神経毒性, 麻薬の脊髄に対する毒性, 亜酸化窒素やケタミンなどのNMDA受容体拮抗薬の神経毒性, そして発達脳に対する神経毒性や術後認知機能障害などである. 本シンポジウムでは, 特にこの10年, 大きな議論となっている最後の2つの話題について, 本邦で以前から積極的に取り組まれている精鋭気鋭の6人の演者から発表をいただいた. 発達脳に対する神経毒性の報告は, 2003年にJevtovic-Todorovicら(J Neurosci 23 : 876-882, 2003)によってその可能性が発表されて以降, 年々加速度的に増加している.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.017