婦人科開腹手術における持続創部浸潤麻酔を用いた術後鎮痛
開腹手術において,効果的な術後鎮痛は早期回復の促進に寄与する.持続創部浸潤麻酔(CWI)は手術創部にカテーテルを留置して,局所麻酔薬を持続投与する鎮痛法であり,開腹手術の術後鎮痛法としても報告されている.CWIは手技が容易で,出血性合併症のリスクが低く,患者の適応が広いといった利点がある.したがって,止血凝固異常で硬膜外麻酔が施行できないようなケースにおいても,実施できることが多い.開腹手術の術後鎮痛としてCWIを用いる場合,内臓痛には他の方法で対処する必要があり,multimodalな鎮痛戦略が必要である.われわれは,婦人科の下腹部開腹手術を受ける患者に対してCWIを行い,良好な鎮痛効果を得...
Saved in:
Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 2; pp. 198 - 202 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.34.198 |
Cover
Summary: | 開腹手術において,効果的な術後鎮痛は早期回復の促進に寄与する.持続創部浸潤麻酔(CWI)は手術創部にカテーテルを留置して,局所麻酔薬を持続投与する鎮痛法であり,開腹手術の術後鎮痛法としても報告されている.CWIは手技が容易で,出血性合併症のリスクが低く,患者の適応が広いといった利点がある.したがって,止血凝固異常で硬膜外麻酔が施行できないようなケースにおいても,実施できることが多い.開腹手術の術後鎮痛としてCWIを用いる場合,内臓痛には他の方法で対処する必要があり,multimodalな鎮痛戦略が必要である.われわれは,婦人科の下腹部開腹手術を受ける患者に対してCWIを行い,良好な鎮痛効果を得ている. |
---|---|
ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.34.198 |