保育所で発熱した乳幼児の保護者との対応の際の保育士の困難

本研究は、保育所で乳幼児が発熱した時に、保育士が保護者との対応においてどのような困難さを感じているかを明らかにすることを目的とした。A県内の2市にある認可保育所99施設から無作為に抽出した20施設のうち保育所施設長の承諾が得られた15施設の保育士314 名を対象とし、保育士が発熱のある子どもとその保護者に対する支援の実態について質問紙調査を行った。本研究では、そのうち保護者との対応にあたって困難を感じた点について回答の得られた119 名の自由記述の内容を質的に分析した。その結果、[保護者の態度への困難]、 [保護者が仕事を優先する状況への困難]、 [発熱児の体温管理への指導や対応への困難] の...

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Published in看護科学研究 Vol. 12; no. 2; pp. 53 - 57
Main Authors 小代, 仁美, 高野, 政子, 山内, 美奈子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大分県立看護科学大学看護研究交流センター 2014
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Summary:本研究は、保育所で乳幼児が発熱した時に、保育士が保護者との対応においてどのような困難さを感じているかを明らかにすることを目的とした。A県内の2市にある認可保育所99施設から無作為に抽出した20施設のうち保育所施設長の承諾が得られた15施設の保育士314 名を対象とし、保育士が発熱のある子どもとその保護者に対する支援の実態について質問紙調査を行った。本研究では、そのうち保護者との対応にあたって困難を感じた点について回答の得られた119 名の自由記述の内容を質的に分析した。その結果、[保護者の態度への困難]、 [保護者が仕事を優先する状況への困難]、 [発熱児の体温管理への指導や対応への困難] の3カテゴリーが抽出された。保育士は保護者との対応で、自分の子どもが発熱した時には、まず保護者が自分の都合を優先させる態度や、感染の流行を予防するという集団保育における健康管理の重要性を保護者に指導する難しさなどの困難があった。
ISSN:2424-0052
DOI:10.20705/jjnhs.12.2_53