気管支の分岐異常について : 特に CT での検討

気管支分岐異常の報告の多くは, 以前は気管支造影の施行された症例が中心となっていたが, 最近では気管支鏡によるものが増えている。しかし胸部の異常陰影に対する検査としては, 単純写真に続く検査としてCTが行われることが多くなっている。今回私共は, 気管支分岐異常と診断した11症例について報告し, さらにCTが施行された6症例についてはCTによる異常気管支描出能を検討した。11症例の内訳は, 全例が転位気管支で右上葉に関するものが10例, そのうち4例が気管気管支であった。CTの施行された6症例の異常気管支は全例CTにて認められた。今後CTの読影の際, 肺野だけでなく中枢気道も丹念に読影することが...

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Published in気管支学 Vol. 14; no. 2; pp. 117 - 122
Main Authors 津内, 保彦, 佐藤, 功, 川瀬, 良郎, 影山, 淳一, 外山, 芳弘, 森, 泰胤, 瀬尾, 裕之, 田邉, 正忠, 中元, 賢武, 中村, 憲二, 前田, 昌純, 藤田, 次郎, 山地, 康文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1992
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Summary:気管支分岐異常の報告の多くは, 以前は気管支造影の施行された症例が中心となっていたが, 最近では気管支鏡によるものが増えている。しかし胸部の異常陰影に対する検査としては, 単純写真に続く検査としてCTが行われることが多くなっている。今回私共は, 気管支分岐異常と診断した11症例について報告し, さらにCTが施行された6症例についてはCTによる異常気管支描出能を検討した。11症例の内訳は, 全例が転位気管支で右上葉に関するものが10例, そのうち4例が気管気管支であった。CTの施行された6症例の異常気管支は全例CTにて認められた。今後CTの読影の際, 肺野だけでなく中枢気道も丹念に読影することが気管支の分岐異常を含めた気道病変を発見する手掛かりとなるものと思われた。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.14.2_117