メニエール病

「はじめに」2015年にバラニー学会からメニエール病診断基準が発表されたこと, そして国内では指定難病法が制定されたこともあり診断基準に関して活発な議論が行われている. 本シンポジウムでは新しい日本めまい平衡医学会最新版(2016)についても言及した. 「メニエール病と診断基準」メニエール病は原因不明の特発性疾患であり, メニエール病を特異的に診断する確定診断法は未だ確立していない. 診断基準は症候の組み合わせから成り立っており, メニエール症候群という病名も過去に存在した. しかし, 罹患者の側頭骨病理で, ほとんどの症例において内リンパ水腫が観察されたことから「内リンパ水腫」という病態に基...

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Published inEquilibrium Research Vol. 76; no. 4; pp. 302 - 309
Main Author 池園, 哲郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 2017
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.76.302

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Summary:「はじめに」2015年にバラニー学会からメニエール病診断基準が発表されたこと, そして国内では指定難病法が制定されたこともあり診断基準に関して活発な議論が行われている. 本シンポジウムでは新しい日本めまい平衡医学会最新版(2016)についても言及した. 「メニエール病と診断基準」メニエール病は原因不明の特発性疾患であり, メニエール病を特異的に診断する確定診断法は未だ確立していない. 診断基準は症候の組み合わせから成り立っており, メニエール症候群という病名も過去に存在した. しかし, 罹患者の側頭骨病理で, ほとんどの症例において内リンパ水腫が観察されたことから「内リンパ水腫」という病態に基づく疾患名として「メニエール病」が定着している. 今までメニエール病の診断基準を学会レベルで公式に発表している国として日本と米国が知られており, 2015年に国際的なめまい平衡医学の学会であるバラニー学会から診断基準が発表された.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.76.302