CASE 10 ―良性発作性頭位めまい症と起立性低血圧が併存した頭位性めまい例
「1. 症例提示」「症例」: 41歳, 男性「主訴」: 寝返り, 起き上がり時のめまい「既往歴」: 2型糖尿病, 糖尿病性網膜症(両眼)「現病歴」: 左側糖尿病性網膜症に対し, 眼科で入院, 手術加療を受けた. 以前から体動時のふらつきがあったが, 手術後から寝返り, 立ち上がり時の回転性めまいとふらつきがあり, 歩行困難となったため当科紹介となった. めまいは5分ほど安静にしていると治まり, 蝸牛症状は伴わなかった. 「初診時所見」: 「S」: 寝返り, 起き上がり時のめまい「O」: 鼓膜所見, 聴力は異常なし. 左下頭位でのみ左向き水平回旋混合性眼振を認めた「A」: 良性発作性頭位めまい症...
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Published in | Equilibrium Research Vol. 80; no. 2; pp. 125 - 127 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
30.04.2021
日本めまい平衡医学会 |
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Summary: | 「1. 症例提示」「症例」: 41歳, 男性「主訴」: 寝返り, 起き上がり時のめまい「既往歴」: 2型糖尿病, 糖尿病性網膜症(両眼)「現病歴」: 左側糖尿病性網膜症に対し, 眼科で入院, 手術加療を受けた. 以前から体動時のふらつきがあったが, 手術後から寝返り, 立ち上がり時の回転性めまいとふらつきがあり, 歩行困難となったため当科紹介となった. めまいは5分ほど安静にしていると治まり, 蝸牛症状は伴わなかった. 「初診時所見」: 「S」: 寝返り, 起き上がり時のめまい「O」: 鼓膜所見, 聴力は異常なし. 左下頭位でのみ左向き水平回旋混合性眼振を認めた「A」: 良性発作性頭位めまい症(benign paroxysmal positional vertigo; BPPV)「P」: ベッドサイドでの自発的な寝返りなど, 頭位リハビリテーションを指導「初診後経過」: 当科初診から1カ月で眼科は退院となった. |
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ISSN: | 0385-5716 1882-577X |
DOI: | 10.3757/jser.80.125 |