ICUで術後を診て,麻酔も上手くなろう

「ICUで術後を診るようになって,麻酔も上手くなった」.これは私が所属する横浜市大で,数カ月のICU研修を終えた若手からよく聞く言葉である.術後ICUで患者を診る側に立って,最適な麻酔管理を考える.逆に手術中の麻酔科医の立場から,ICUに適切な術後管理を提案する.手術室の狭いエビデンスにとらわれず,周術期における患者のclinical courseを俯瞰した輸液戦略や呼吸管理を提供する.手術麻酔のみならず術後管理にも精通し,スムーズな周術期管理を提供することは麻酔科医にとって重要な使命である.本稿では麻酔とICU,両方を知る立場から,Pros & Consを通じてシームレスでインタラク...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 41; no. 4; pp. 388 - 398
Main Authors 野村, 岳志, 出井, 真史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.07.2021
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.41.388

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Summary:「ICUで術後を診るようになって,麻酔も上手くなった」.これは私が所属する横浜市大で,数カ月のICU研修を終えた若手からよく聞く言葉である.術後ICUで患者を診る側に立って,最適な麻酔管理を考える.逆に手術中の麻酔科医の立場から,ICUに適切な術後管理を提案する.手術室の狭いエビデンスにとらわれず,周術期における患者のclinical courseを俯瞰した輸液戦略や呼吸管理を提供する.手術麻酔のみならず術後管理にも精通し,スムーズな周術期管理を提供することは麻酔科医にとって重要な使命である.本稿では麻酔とICU,両方を知る立場から,Pros & Consを通じてシームレスでインタラクティブな麻酔科医と集中治療医の姿を探ってみたい.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.41.388