バトントワリング上級者と中級者の運動イメージの比較 随伴陰性変動とvisual analogue scaleを指標とした検討

「序論」身体的なトレーニングに加え, イメージトレーニングの有効性は広く知られている. イメージトレーニングの際には運動イメージ (Motor Imagery, 以下MIと表記) が用いられ, MIは「第三者が観察可能な運動を伴わない運動活動の心的リハーサル (Porro et al., 1996)」や「運動計画・実行の心的リハーサル (内藤・定藤, 2002)」などと定義されている. いずれの定義においても, 身体活動を伴わずに内的に運動のリハーサルを行っているとしている. これらの定義は, 主にMIと実運動の比較による研究に基づいている. 例えば, 内藤 (2004) は機能的磁気共鳴画像...

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Published inJapanese journal of sport psychology Vol. 43; no. 2; pp. 43 - 53
Main Authors 實宝, 希祥, 山本, 真史, 荒木, 雅信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 日本スポーツ心理学会 01.01.2016
Japan Science and Technology Agency
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Summary:「序論」身体的なトレーニングに加え, イメージトレーニングの有効性は広く知られている. イメージトレーニングの際には運動イメージ (Motor Imagery, 以下MIと表記) が用いられ, MIは「第三者が観察可能な運動を伴わない運動活動の心的リハーサル (Porro et al., 1996)」や「運動計画・実行の心的リハーサル (内藤・定藤, 2002)」などと定義されている. いずれの定義においても, 身体活動を伴わずに内的に運動のリハーサルを行っているとしている. これらの定義は, 主にMIと実運動の比較による研究に基づいている. 例えば, 内藤 (2004) は機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) を用いて, 実際の手指と足指の屈曲・伸展運動時と, そのMI想起時の脳活動を比較した. その結果, 実運動時には, 一次運動野, 背側運動前野, 帯状回運動皮質, 補足運動野の対応する体部位再現部位が活動することが確認された.
ISSN:0388-7014
1883-6410
DOI:10.4146/jjspopsy.2016-1507