エミューと他鳥種間の卵白成分の電気泳動像の比較
エミュー(Dromaius novaehollandiae)は, 移動性の早い鳥であり, かつてはオーストラリア全土に野生で生息していた. エミューは, ダチョウなどの走鳥類(ヒクイドリ, レアー)と同様に現在の7大陸が形成される前のゴンドワナ大陸で進化した鳥種で, ニワトリなどよりも古いタイプの鳥種であると言われている. 成鳥では, 平均体高(頭長)2mで体重50kgになる. エミュー畜産は, 1970年の西オーストラリアから始まり, 1980年代までその商業的関心は低いものであったが, 現在では1,330戸の飼育農家で約8万羽が飼養されている. エミューはダチョウに次ぐ大型の走鳥類で, ダ...
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Published in | 生物物理化学 Vol. 53; no. 2; pp. 41 - 42 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本電気泳動学会
2009
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ISSN | 0031-9082 1349-9785 |
DOI | 10.2198/sbk.53.41 |
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Summary: | エミュー(Dromaius novaehollandiae)は, 移動性の早い鳥であり, かつてはオーストラリア全土に野生で生息していた. エミューは, ダチョウなどの走鳥類(ヒクイドリ, レアー)と同様に現在の7大陸が形成される前のゴンドワナ大陸で進化した鳥種で, ニワトリなどよりも古いタイプの鳥種であると言われている. 成鳥では, 平均体高(頭長)2mで体重50kgになる. エミュー畜産は, 1970年の西オーストラリアから始まり, 1980年代までその商業的関心は低いものであったが, 現在では1,330戸の飼育農家で約8万羽が飼養されている. エミューはダチョウに次ぐ大型の走鳥類で, ダチョウに比較しても環境適応能力に優れ, 飼育管理が容易(温厚な動物)で粗放飼育に耐えられる特性を有している. また集団の放牧飼育にも適しており, 北半球である北海道オホーツク圏の冬季寒冷環境でも飼育できる. エミューの卵は鶏卵の10個分に相当する重量(600g)があり, その卵成分の栄養学的特性や電気泳動学解析は鶏などの家禽に比べ実施されていない1,2). |
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ISSN: | 0031-9082 1349-9785 |
DOI: | 10.2198/sbk.53.41 |