ソルトレイクミネラル入浴剤の効果について

I 緒言 高濃度の塩化物浴として死海浴療法などについて報告がある1, 2)が, 同様な成分を持つソルトレイクの浴療法ついての検討はない. 今回, ソルトレイクの成分であるイオン化ミネラルを入浴剤として用いた場合の効果を検討したので, その有効性を含め, 報告する. II 材料 ソルトレイクミネラル液 1. 原料:アメリカ合衆国ユタ州グレイトソルトレイクの強塩水(塩水湖水) 2. 製法 ソルトレイクの塩水湖水を塩田池での天日乾燥し, 塩化ナトリウムを(ナトリウムとして≦14mg/mlまで析出分離)含有した液体をろ過したものを入浴剤として用いた. ソルトレイクミネラル液の性状と含有成分はTable...

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Published in日本温泉気候物理医学会雑誌 Vol. 70; no. 2; pp. 103 - 106
Main Authors 齋藤, 雅人, 前田, 真治, 萩原, 摩里
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本温泉気候物理医学会 2007
日本温泉気候物理医学会
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ISSN0029-0343
1884-3697
DOI10.11390/onki1962.70.103

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Summary:I 緒言 高濃度の塩化物浴として死海浴療法などについて報告がある1, 2)が, 同様な成分を持つソルトレイクの浴療法ついての検討はない. 今回, ソルトレイクの成分であるイオン化ミネラルを入浴剤として用いた場合の効果を検討したので, その有効性を含め, 報告する. II 材料 ソルトレイクミネラル液 1. 原料:アメリカ合衆国ユタ州グレイトソルトレイクの強塩水(塩水湖水) 2. 製法 ソルトレイクの塩水湖水を塩田池での天日乾燥し, 塩化ナトリウムを(ナトリウムとして≦14mg/mlまで析出分離)含有した液体をろ過したものを入浴剤として用いた. ソルトレイクミネラル液の性状と含有成分はTable1, Table2のようである. III 対象および方法 健常人5名(男性2, 女性3名, 21.0±0.7歳)を対象に, 同一被験者にソルトレイクミネラル(オムニミン)入浴剤添加温水, 水道水温水, 各2004(水温41℃, 室温25℃)の全身浴を7日以上の間隔でランダムに行った. 各温水は無色無臭であり, 被験者には判別できないようにして入浴させ比較した. 測定項目は血圧, 心拍数, 前額部の表面皮膚温, 前胸部の深部体温計(CTM205), レーザ皮膚組織血流量(ALF-22), 呼気ガス分析とし, 安静座位前値5分, 15分入浴, 出浴後5分間を計測した(Fig.1).
ISSN:0029-0343
1884-3697
DOI:10.11390/onki1962.70.103