二酸化炭素とエピクロロヒドリンとの交互共重合と得られた脂肪族ポリカーボネートの四級アンモニウム塩化

二酸化炭素(CO2)とエピクロロヒドリン(ECH)との交互共重合体をピリジンにて四級塩化することによりピリジニウム基を有する脂肪族ポリカーボネートを合成し,そのイオン伝導性を評価した.グルタル酸亜鉛を重合触媒としてCO2とECHとの共重合を行い,Mw=17,000程度の交互共重合体を得た.1-メチルイミダゾールなどを用いて四級塩化を試みた場合には主鎖の分解が選択的に進行したものの,ピリジンを用いた場合には反応初期において主鎖の分解よりもポリマーの四級塩化が優勢に進行し最大で15 mol%程度がピリジニウム塩化された.11.6 mol%が四級ピリジニウム塩化された脂肪族ポリカーボネートについて体...

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Published inKōbunshi ronbunshū (Tokyo) Vol. 74; no. 6; pp. 534 - 541
Main Authors 新井, 理恵, 杉本, 裕, 早野, 重孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 公益社団法人 高分子学会 01.01.2017
Japan Science and Technology Agency
Subjects
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.2017-0041

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Summary:二酸化炭素(CO2)とエピクロロヒドリン(ECH)との交互共重合体をピリジンにて四級塩化することによりピリジニウム基を有する脂肪族ポリカーボネートを合成し,そのイオン伝導性を評価した.グルタル酸亜鉛を重合触媒としてCO2とECHとの共重合を行い,Mw=17,000程度の交互共重合体を得た.1-メチルイミダゾールなどを用いて四級塩化を試みた場合には主鎖の分解が選択的に進行したものの,ピリジンを用いた場合には反応初期において主鎖の分解よりもポリマーの四級塩化が優勢に進行し最大で15 mol%程度がピリジニウム塩化された.11.6 mol%が四級ピリジニウム塩化された脂肪族ポリカーボネートについて体積固有抵抗値を測定したところ1.87×107 Ω cmとなり,イオン基をもたない場合(1.21×1014 Ω cm)に比べて大きく向上した.
Bibliography:ObjectType-Article-1
SourceType-Scholarly Journals-1
ObjectType-Feature-2
content type line 14
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.2017-0041