尿路感染症における緑膿菌とその治療について
一般感染症における緑膿菌感染はその病原性や難治性などの点より従来から重要な問題とされていた. 尿路感染で緑膿菌が注目を浴びるようになったのは余り古くはないようで, しかもその感染症は膀胱, 前立腺, 尿道などの手術後留置カテーテルを置く例, 泌尿器科手技をしばしば行なった例, 尿路に腫瘍などの合併があって起る感染症などのようにCross-infection またHospital infectionによるとでもいう, 簡単にいえば「単純でない膀胱炎, または感染症」のような例に緑膿菌感染が起り注目されるようになってきた. しかし外来を訪れ外来で治療されるような感染誘因などはっきりしない, いわば...
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Published in | 医療 Vol. 27; no. 5; pp. 406 - 410 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1973
医療同好会 |
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Summary: | 一般感染症における緑膿菌感染はその病原性や難治性などの点より従来から重要な問題とされていた. 尿路感染で緑膿菌が注目を浴びるようになったのは余り古くはないようで, しかもその感染症は膀胱, 前立腺, 尿道などの手術後留置カテーテルを置く例, 泌尿器科手技をしばしば行なった例, 尿路に腫瘍などの合併があって起る感染症などのようにCross-infection またHospital infectionによるとでもいう, 簡単にいえば「単純でない膀胱炎, または感染症」のような例に緑膿菌感染が起り注目されるようになってきた. しかし外来を訪れ外来で治療されるような感染誘因などはっきりしない, いわば単純な膀胱炎, 腎盂腎炎, 前立腺炎やその他の泌尿器科的感染症にては緑膿菌感染はごく少数であった. しかるに昭和46年度にて当外来を訪れたかかる「単純な尿路感染症」に多数の緑膿菌感染例を見いだしたのでその実体を調べるとともに治療についても検討を加えてみた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.27.406 |