気管支内腔にポリープ状に突出した Postinflammatory pseudotumor の 1 例

• Published in: The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 7; no. 2; pp. 202 - 209
• Main Authors: 竹林, 茂夫, 高田, 俊夫, 谷川, 博美, 下田, 照文, 小江, 俊行, 島田, 修, 平野, 長煕, 原, 耕平
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1985; The Japan Society for Respiratory Endoscopy
• Subjects: postinflammatory pseudotumor; sclerosing hemangioma; 気管支腔内突出; 気管支鏡
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.7.2_202

肺のpostinflammatory pseudotumorは, 気管支鏡では通常所見は認められない。我々は, 喀血で来院し, 気管支鏡にて気管支内腔にポリープ状に突出した本症の1例を経験したので報告した。症例は35歳の女性。1983年10月12日少量の喀血を認めたため, 10月15日国療東佐賀病院内科に受診した。胸部レントゲンでは左S^6領域に2.5×2.0cm大の結節影が認められ, 気管支造影では左B^6が全く造影されなかった。気管支鏡では, 左B^6入口部に一致して表面平滑で光沢のある乳白色の半球状の腫瘤がポリープ状に突出し, 腫瘤周囲の気管支粘膜面より出血している所見が観察された。悪性も否定できなかったため, 左下葉切除術を施行し, 組織学的にpostinflammatory pseudotumorの診断を得た。