「運動器の10年」世界運動=最終年にあたってのPT協会の総括と展望

我が国の理学療法で最大の対象疾患は運動器疾患であり, その治療と予防に対して理学療法士は整形外科医と連携する重要な国家資格を有する専門職であります. そのような背景から第45回全国学術研修大会にて最終年に当たる2010年に歴史的なる「運動器の10年」世界運動の総括が企画されたことは, 真に喜ばしい限りであります. 世界の先進国では少子・高齢化に伴う社会保障に多大なる難題を抱えています. なかでも運動器疾患の発症と受診率は最大で, 医療経済的視点からも世界的難題とされています. この問題解決のために, 2000年から2010年までを「運動器の10年」世界運動なるスローガンを掲げ, 国連・WHOを...

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Published in理学療法学 Vol. 38; no. 4; pp. 238 - 239
Main Author 中山, 彰一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 20.06.2011
日本理学療法士協会
Japanese Society of Physical Therapy
Subjects
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00007296835

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Summary:我が国の理学療法で最大の対象疾患は運動器疾患であり, その治療と予防に対して理学療法士は整形外科医と連携する重要な国家資格を有する専門職であります. そのような背景から第45回全国学術研修大会にて最終年に当たる2010年に歴史的なる「運動器の10年」世界運動の総括が企画されたことは, 真に喜ばしい限りであります. 世界の先進国では少子・高齢化に伴う社会保障に多大なる難題を抱えています. なかでも運動器疾患の発症と受診率は最大で, 医療経済的視点からも世界的難題とされています. この問題解決のために, 2000年から2010年までを「運動器の10年」世界運動なるスローガンを掲げ, 国連・WHOを中心に100ヵ国近い国が参加し活発なる活動が世界各国で行われてきました. また時同じくして, 運動器疾患において最大の症状である「痛み」に対しても米国で当時のクリントン大統領が承認して「痛みの10年」運動がスタートしたのであります.
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00007296835