食事と運動の指導で骨量を強くできたか

超音波骨密度測定装置を用いて三重県下の農村婦人にのべ6,680回の踵骨骨密度を測定した。また骨代謝マーカーのオステオカルシン 350例と骨型アルカリホスファターゼ (B-ALP) 450例を無作為に選択して測定した。BGPとB-ALPは45才頃より増加し始め50才より65から70才頃まで高値で変動しこの間適当なカルシウム摂取や運動不足があれば骨量は急激に減少する。5年間の経年受診者は795名で測定回数1,062回で経年の比較を行った。・初年度値を100とし各年度値を%で表わし比較すると増加例は106%, 減少例は95から91%で人数比は増加群は30~40%で40才, 60才代に多かったが全体で...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 50; no. 2; pp. 130 - 137
Main Authors 太田, 秋好, 岡林, 義弘, 芳賀, 英穂, 中西, やよい
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2001
日本農村医学会
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.50.130

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Summary:超音波骨密度測定装置を用いて三重県下の農村婦人にのべ6,680回の踵骨骨密度を測定した。また骨代謝マーカーのオステオカルシン 350例と骨型アルカリホスファターゼ (B-ALP) 450例を無作為に選択して測定した。BGPとB-ALPは45才頃より増加し始め50才より65から70才頃まで高値で変動しこの間適当なカルシウム摂取や運動不足があれば骨量は急激に減少する。5年間の経年受診者は795名で測定回数1,062回で経年の比較を行った。・初年度値を100とし各年度値を%で表わし比較すると増加例は106%, 減少例は95から91%で人数比は増加群は30~40%で40才, 60才代に多かったが全体では減少群が有意に多く (P<0.05) 増加群は有意でなかった。・初年度値が59以下の91例を見ると21例は60以上に増加したが後の78%の症例は増加せず骨折せぬように注意を喚起し, 何らかの治療が必要と思われた。骨粗緩症には, 種々な要素が関与し生活習慣の改善のみでその発現を押さえきれないとしても骨検診や事後指導の積み重ねが高齢社会にはいった日本の骨粗霧症の減少に役立つと考える。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.50.130