成人矯正における問題点とその対処法

1984年に開業して以来23年が経過した. 多くの患者を診てきて感じることは日本人の場合, 歯列不正を残したままで歯科治療がどんどんなされ, その結果崩壊が進んでいることに患者も歯科医師も気付いていないということである. 成人において矯正治療が必要なケースにおいてはすでに補綴処置, 歯髄処置等がなされており, 歯周病などの問題を持っていることも多く, 矯正前の初期治療が必要になることが普通である, また矯正治療後には補綴処置が必要になることも一般的であると思われる. しかし残念ながら多くのGP, 矯正医をみているとお互いのコミュニケーションが取れていないことによって同一のゴールイメージが出来て...

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Published inJournal of the Japan Lingual Orthodontic Association Vol. 2007; no. 18; pp. 12 - 19
Main Author 木原, 敏裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本舌側矯正歯科学会 2007
日本舌側矯正学術会
Japan Lingual Orthodontic Association
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ISSN0917-2564
1884-5371
DOI10.11284/jjloa1990.2007.12

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Summary:1984年に開業して以来23年が経過した. 多くの患者を診てきて感じることは日本人の場合, 歯列不正を残したままで歯科治療がどんどんなされ, その結果崩壊が進んでいることに患者も歯科医師も気付いていないということである. 成人において矯正治療が必要なケースにおいてはすでに補綴処置, 歯髄処置等がなされており, 歯周病などの問題を持っていることも多く, 矯正前の初期治療が必要になることが普通である, また矯正治療後には補綴処置が必要になることも一般的であると思われる. しかし残念ながら多くのGP, 矯正医をみているとお互いのコミュニケーションが取れていないことによって同一のゴールイメージが出来ていないことがあると思われる. それはお互いのことをよく理解せずに相手に任せてしまっている, というところから始まっているのではないだろうか. そこで今後ますます必要とされる成人矯正について開業医, 矯正医の両者で何を考慮すべきなのか, ということを考察してみたい.
ISSN:0917-2564
1884-5371
DOI:10.11284/jjloa1990.2007.12