RAPD法による Campylobacter jejuni の分類と血清型との比較
集団食中毒事例7例 (121株), 散発例15例のヒト由来株と鶏肉卸店の鶏肉から分離した46株, 食中毒事例において鶏肉残品から分離した1株, 食鳥処理場において鶏盲腸内容物から分離した70株の鶏由来株および標準株として C. jejuni JCM2013の計254株のC. jejuni をRAPD (randomly amplified polymorphic DNA) 法により分類したところ68種類の型に分類された。血清型では型別不能であった株もRAPD法で分類した。 またRAPD法による増幅DNAの電気泳動パターンからUPGMA (unweighted average pair grou...
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Published in | 日本細菌学雑誌 Vol. 53; no. 3; pp. 519 - 529 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本細菌学会
1998
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-4930 1882-4110 |
DOI | 10.3412/jsb.53.519 |
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Summary: | 集団食中毒事例7例 (121株), 散発例15例のヒト由来株と鶏肉卸店の鶏肉から分離した46株, 食中毒事例において鶏肉残品から分離した1株, 食鳥処理場において鶏盲腸内容物から分離した70株の鶏由来株および標準株として C. jejuni JCM2013の計254株のC. jejuni をRAPD (randomly amplified polymorphic DNA) 法により分類したところ68種類の型に分類された。血清型では型別不能であった株もRAPD法で分類した。 またRAPD法による増幅DNAの電気泳動パターンからUPGMA (unweighted average pair group method) により樹形図を作成し, ヒト臨床由来株と鶏由来株の相関関係を調べたところ, 両者のバンドのパターンには違いがあることがわかった。 以上のことから, RAPD法は簡便で迅速性に優れ, C. jejuni の疫学マーカーとして有効であると思われる。 |
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ISSN: | 0021-4930 1882-4110 |
DOI: | 10.3412/jsb.53.519 |