内視鏡下鼻副鼻腔手術を施行した日本の慢性鼻副鼻腔炎患者における臨床的検討

「背景と目的」: 慢性鼻副鼻腔炎(chronic rhinosinusitis: CRS)の病態生理は一律ではなく, さまざまな因子が影響し合って病態を形成していることが知られている. 最近では2型炎症が難治性CRSの病態に関与することが明らかになっており, 好酸球性鼻副鼻腔炎(Eosonophilic CRS: ECRS)を含む2型炎症が優位な病態は, 欧米に限らず日本でもその割合が増加していることが指摘されている. 特定の地域における患者背景を詳細に理解することは, 環境要因や遺伝要因をある程度限定することができ, 臨床だけではなく将来の研究計画にとっても貴重な情報となる. 今回われわれは...

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Published in日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 128; no. 6; pp. 872 - 875
Main Authors 吉川 衛, 廣田 朝光, 玉利 真由美, 波多野 瑛太, 中山 次久, 井上 なつき, 中野 光花, 中島 大輝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 20.06.2025
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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ISSN2436-5793
2436-5866
DOI10.3950/jibiinkotokeibu.128.6_872

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Summary:「背景と目的」: 慢性鼻副鼻腔炎(chronic rhinosinusitis: CRS)の病態生理は一律ではなく, さまざまな因子が影響し合って病態を形成していることが知られている. 最近では2型炎症が難治性CRSの病態に関与することが明らかになっており, 好酸球性鼻副鼻腔炎(Eosonophilic CRS: ECRS)を含む2型炎症が優位な病態は, 欧米に限らず日本でもその割合が増加していることが指摘されている. 特定の地域における患者背景を詳細に理解することは, 環境要因や遺伝要因をある程度限定することができ, 臨床だけではなく将来の研究計画にとっても貴重な情報となる. 今回われわれは, 内視鏡下鼻副鼻腔手術(endoscopic sinus surgery: ESS)を施行したCRS患者を抽出し, 日本における患者の特徴について検討した.
ISSN:2436-5793
2436-5866
DOI:10.3950/jibiinkotokeibu.128.6_872