植込み型不整脈デバイス装着患者のMRI撮像に関する我が国の施設基準と実施基準,HRSのステートメント

「I. 施設基準と実施基準作成の経緯」 磁気共鳴画像(MRI)検査は, 被検者に高周波の磁場を与えて人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する電波を受信コイルで取得し, 得られた信号データを画像に構成する検査であり, 中枢神経系疾患などの脳神経外科領域, 骨髄性疾患・関節疾患などの整形外科領域などにおいて欠かせない検査である. 従来の植込み型デバイス(ペースメーカ, 除細動器, 両室ペースメーカなど; Cardiac Implantable Electronic Devices: CIEDs)が植込まれた患者に対するMRI検査は禁忌である. これは, 植込み型デバイス本体がMRI検査に...

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Published in心電図 Vol. 38; no. 1; pp. 28 - 32
Main Author 新田, 隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 20.03.2018
日本不整脈心電学会
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.38.28

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Summary:「I. 施設基準と実施基準作成の経緯」 磁気共鳴画像(MRI)検査は, 被検者に高周波の磁場を与えて人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせる際に発生する電波を受信コイルで取得し, 得られた信号データを画像に構成する検査であり, 中枢神経系疾患などの脳神経外科領域, 骨髄性疾患・関節疾患などの整形外科領域などにおいて欠かせない検査である. 従来の植込み型デバイス(ペースメーカ, 除細動器, 両室ペースメーカなど; Cardiac Implantable Electronic Devices: CIEDs)が植込まれた患者に対するMRI検査は禁忌である. これは, 植込み型デバイス本体がMRI検査によって電磁干渉を受けるだけでなく, MRI装置の発生する静的・動的電磁界と金属としてのCIEDs本体およびリード間の相互作用による干渉を受けるためであり, さまざまな合併症の報告に加えて死亡例の報告もある.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.38.28