当科における咽頭腔外魚骨異物症例の検討

下咽頭・食道の魚骨異物は代表的な救急疾患の一つである.一方,粘膜に埋没し深層に迷入した咽頭腔外魚骨異物は比較的稀な疾患であるが,摘出に難渋することも少なくない.我々は,過去20年間に咽頭腔外魚骨異物の症例を4例経験した.その内2例は輪状後部および下咽頭後壁に魚骨が埋没しており,粘膜切開などの咽頭腔内操作により異物を摘出した.その他の2例はそれぞれ甲状腺裏面に深く刺入していたり,咽頭後壁に長期間埋没していたため,頸部外切開により摘出した.手術術式の決定には術前のCTおよび3D-CTが有用であった....

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Published in口腔・咽頭科 Vol. 32; no. 2; pp. 147 - 152
Main Authors 山口, 大夢, 武田, 育子, 松原, 篤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔・咽頭科学会 2019
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Summary:下咽頭・食道の魚骨異物は代表的な救急疾患の一つである.一方,粘膜に埋没し深層に迷入した咽頭腔外魚骨異物は比較的稀な疾患であるが,摘出に難渋することも少なくない.我々は,過去20年間に咽頭腔外魚骨異物の症例を4例経験した.その内2例は輪状後部および下咽頭後壁に魚骨が埋没しており,粘膜切開などの咽頭腔内操作により異物を摘出した.その他の2例はそれぞれ甲状腺裏面に深く刺入していたり,咽頭後壁に長期間埋没していたため,頸部外切開により摘出した.手術術式の決定には術前のCTおよび3D-CTが有用であった.
ISSN:0917-5105
1884-4316
DOI:10.14821/stomatopharyngology.32.147