遠心ポンプを用いた左心バイパスの研究

定常流を発生する遠心ポンプ(Bio-Pump)を用いて左心バイパス, 両心バイパスを行い心補助効果, 体循環補助効果を血行動態, 心筋代謝より検討し, 次の結論を得た。1) 左心バイパスはバイパス流量, 心筋酸素消費量, TTI減少率, LV Max. dp/dtより見て満足できる左心補助効果が得られた。不全心を用いてバイパスを行うとMax. dp/dtが減少し心拍出量の有意の増加がみられ体循環補助効果があった。2) 両心バイパスは左心補助効果と共に右室TTI減少率より見て右室の減圧効果が著明であった。不全心に両心バイパスを行うと右室の減圧効果が見られたが左心補助を示すパラメーターは得られなか...

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Published inJinko Zoki Vol. 12; no. 1; pp. 258 - 261
Main Authors 大森, 義一, 納所, 実, 野村, 修一, 前田, 直後, 三好, 敬徳, 妹尾, 嘉昌, 寺本, 滋, 吉田, 英生, 川上, 俊爾, 名和, 清人, 薦田, 烈, 得能, 敏正, 村上, 泰治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本人工臓器学会 1983
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
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ISSN0300-0818
1883-6097
DOI10.11392/jsao1972.12.258

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Summary:定常流を発生する遠心ポンプ(Bio-Pump)を用いて左心バイパス, 両心バイパスを行い心補助効果, 体循環補助効果を血行動態, 心筋代謝より検討し, 次の結論を得た。1) 左心バイパスはバイパス流量, 心筋酸素消費量, TTI減少率, LV Max. dp/dtより見て満足できる左心補助効果が得られた。不全心を用いてバイパスを行うとMax. dp/dtが減少し心拍出量の有意の増加がみられ体循環補助効果があった。2) 両心バイパスは左心補助効果と共に右室TTI減少率より見て右室の減圧効果が著明であった。不全心に両心バイパスを行うと右室の減圧効果が見られたが左心補助を示すパラメーターは得られなかった。心室細動にすると充分なバイパス流量が得られず心臓及び全身の循環を維持するのが困難であった。
ISSN:0300-0818
1883-6097
DOI:10.11392/jsao1972.12.258