うづくり加工を施したスギ板材の接触感覚評価
「1. 緒言」スギ材を住まい手が直接触れる床や壁板に利用することは, 木の良さを実感できるよい方法である. 「うづくり(浮造り)」は, スギ材の表面の柔らかい部分(早材)を削ることで凹凸を作る伝統的な技法である. うづくり加工された板は見た目の美しさや触り心地の良さなどが特徴である. スギ材にうづくり加工を施すと, 平滑板に比べて滑りにくくなり1), 住まいの安全性が高まることが明らかにされた. 加えて, 素材に触れた時の感触や足裏への影響など幅広くその特徴を明らかにすることにより, 住まいの安全性や快適性, さらには健康志向に叶った住宅床材としての価値を高めることができると考える. 人工的に...
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Published in | 日本生理人類学会誌 Vol. 15; no. 1; pp. 17 - 21 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本生理人類学会
2010
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Subjects | |
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Summary: | 「1. 緒言」スギ材を住まい手が直接触れる床や壁板に利用することは, 木の良さを実感できるよい方法である. 「うづくり(浮造り)」は, スギ材の表面の柔らかい部分(早材)を削ることで凹凸を作る伝統的な技法である. うづくり加工された板は見た目の美しさや触り心地の良さなどが特徴である. スギ材にうづくり加工を施すと, 平滑板に比べて滑りにくくなり1), 住まいの安全性が高まることが明らかにされた. 加えて, 素材に触れた時の感触や足裏への影響など幅広くその特徴を明らかにすることにより, 住まいの安全性や快適性, さらには健康志向に叶った住宅床材としての価値を高めることができると考える. 人工的に凹凸加工を施したフローリング材を用いた接触感覚2,3)については検討されている. しかし, 自然の素材であるうづくり加工スギ板(以下, うづくり板)の接触感覚に関する研究報告はされていない. そこで本研究では, うづくり板の接触感覚(触り心地)の特徴について, 他の素材との違いを明らかにすることを目的とした. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.15.1_17 |