健康教育からヘルスプロモーション活動を促進するLearning Partner Model がんの教育・普及啓発の事例

はじめに:Learning Partner Model(以下,LPM)とは,科学的根拠に基づいた学習知識が,日常的な文脈において人から人へ伝達される一連のプロセスである.本報告では,第26回日本健康教育学会学術大会シンポジウムⅢ「日本版「ヘルス・コミュニケーション」のかたち:実践と研究の融合」における報告の代表的なスライドを抜粋し,がんの教育・普及啓発におけるLPMの適用事例を取り上げ,健康教育によって得られた知識を国民に普及させるための手立てについて,その方法論の一端を示すことを試みた.内容:LPMを適用したがんの教育・普及啓発の事例として,学校におけるがん教育および地域における成人向けがん...

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Published in日本健康教育学会誌 Vol. 26; no. 1; pp. 93 - 99
Main Author 助友, 裕子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康教育学会 2018
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ISSN1340-2560
1884-5053
DOI10.11260/kenkokyoiku.26.93

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Summary:はじめに:Learning Partner Model(以下,LPM)とは,科学的根拠に基づいた学習知識が,日常的な文脈において人から人へ伝達される一連のプロセスである.本報告では,第26回日本健康教育学会学術大会シンポジウムⅢ「日本版「ヘルス・コミュニケーション」のかたち:実践と研究の融合」における報告の代表的なスライドを抜粋し,がんの教育・普及啓発におけるLPMの適用事例を取り上げ,健康教育によって得られた知識を国民に普及させるための手立てについて,その方法論の一端を示すことを試みた.内容:LPMを適用したがんの教育・普及啓発の事例として,学校におけるがん教育および地域における成人向けがん教育を示した.学校におけるがん教育では,学校というコミュニティ特性に合ったモデルの適用方法を検討することの重要性を示した.地域における成人向けがん教育では,住民の社会的ネットワークに着目し,日常場面で特定の人々に対しメッセンジャーの役割を期待される人々‘natural helper’の同定が鍵となることを示した.まとめ:学校と地域において,がんの教育・普及啓発の方法は変える必要がある.LPMを用いることによって,いずれの場所においても健康情報をよりよく普及することが可能になることを示した.
ISSN:1340-2560
1884-5053
DOI:10.11260/kenkokyoiku.26.93