半固形化栄養材の人工胃液中での物性変化
【目的】経管栄養法における合併症対策に有用である半固形化栄養材が胃内でも物性を保持できているか明らかにする。 【対象及び方法】キサンタンガムを主成分とした増粘剤添加液体栄養剤7種および市販半固形化栄養剤9種を人工胃液に添加、B型粘度計を用い粘度測定した。 【結果】加水により全ての半固形化栄養材の粘度は低下した。キサンタンガムに比し寒天による半固形化栄養材がより粘度は低下した。人工胃液添加後の物性変化は一定ではなく、組成蛋白質の等電点が製剤のpHより低い栄養剤には粘度上昇がみられ、逆に組成蛋白質の等電点が製剤のpHより高い栄養剤は粘度が低下する傾向を認めた。また、食物繊維を含む栄養剤において、人...
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Published in | Jomyaku Keicho Eiyo Vol. 26; no. 5; pp. 1255 - 1264 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本静脈経腸栄養学会
2011
Japanese Society for Parenteral and Enteral Nutrition |
Subjects | |
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ISSN | 1344-4980 1881-3623 |
DOI | 10.11244/jjspen.26.1255 |
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Summary: | 【目的】経管栄養法における合併症対策に有用である半固形化栄養材が胃内でも物性を保持できているか明らかにする。 【対象及び方法】キサンタンガムを主成分とした増粘剤添加液体栄養剤7種および市販半固形化栄養剤9種を人工胃液に添加、B型粘度計を用い粘度測定した。 【結果】加水により全ての半固形化栄養材の粘度は低下した。キサンタンガムに比し寒天による半固形化栄養材がより粘度は低下した。人工胃液添加後の物性変化は一定ではなく、組成蛋白質の等電点が製剤のpHより低い栄養剤には粘度上昇がみられ、逆に組成蛋白質の等電点が製剤のpHより高い栄養剤は粘度が低下する傾向を認めた。また、食物繊維を含む栄養剤において、人工胃液中での粘度上昇の程度が大きかった。 【結論】半固形化栄養材の使用にあたっては、製品の特徴を理解し、その物性が胃内においても保持されているとは限らないことを認識しておく必要がある。 |
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ISSN: | 1344-4980 1881-3623 |
DOI: | 10.11244/jjspen.26.1255 |