四次治療nivolumabにてpseudo progression様増大後に奏効したHER2陽性食道胃接合部癌再発の1例
HER2陽性食道胃接合部癌再発に対して四次治療でnivolumabが奏効した1例を経験したので報告する.症例は71歳の男性で,15年前に胃癌に対して幽門側胃切除術を施行した.術12年後に食道胃接合部に3型癌を認め,残胃全摘・下部食道切除を施行した.術後2か月で傍大動脈リンパ節再発を認めたため,capecitabine+oxaliplatin+trastuzumabを開始し,その後paclitaxel+ramcirumab,trifluridine/tipiracilを施行した.経過中に膵尾部リンパ節転移の増大と新規多発肝転移を認めたため,今回一次治療開始後1年9か月の時点で四次治療としてniv...
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Published in | 日本消化器外科学会雑誌 Vol. 54; no. 12; pp. 853 - 860 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器外科学会
01.12.2021
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Subjects | |
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ISSN | 0386-9768 1348-9372 |
DOI | 10.5833/jjgs.2020.0113 |
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Summary: | HER2陽性食道胃接合部癌再発に対して四次治療でnivolumabが奏効した1例を経験したので報告する.症例は71歳の男性で,15年前に胃癌に対して幽門側胃切除術を施行した.術12年後に食道胃接合部に3型癌を認め,残胃全摘・下部食道切除を施行した.術後2か月で傍大動脈リンパ節再発を認めたため,capecitabine+oxaliplatin+trastuzumabを開始し,その後paclitaxel+ramcirumab,trifluridine/tipiracilを施行した.経過中に膵尾部リンパ節転移の増大と新規多発肝転移を認めたため,今回一次治療開始後1年9か月の時点で四次治療としてnivolumabを導入した.1コース目途中で一時的増大を来したが,3コース後に転移巣の著明な縮小を認め,部分奏効(partial response;以下,PRと略記)となった.PS・腫瘍マーカーともに改善し,現在PRを維持している. |
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ISSN: | 0386-9768 1348-9372 |
DOI: | 10.5833/jjgs.2020.0113 |