これから始める耳鼻咽喉科オンライン診療―クリニックでできるオンライン診療
「はじめに」 コロナ禍を経て世界的に遠隔医療が普及し, 関連する技術の開発も加速している. WHOは2021年に刊行したWorld report on hearingの中で世界中のあらゆる環境において, 耳と聴覚のケアへの公平なアクセスを実現するためのグローバルな行動を促進することを提案しているが, その中でも医療格差を克服する技術として遠隔医療を取り上げている. 一方わが国では低い診療報酬等の要因で普及が遅れ, 日本医学会連合がまとめた「オンライン診療の初診に関する提言」には, 「オンラインで診療行為を行うことは既に世界の常識であり, 日本はITの社会活用に大きく立ち遅れている」と述べられて...
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Published in | 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 Vol. 127; no. 6; pp. 739 - 740 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
20.06.2024
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 |
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ISSN | 2436-5793 2436-5866 |
DOI | 10.3950/jibiinkotokeibu.127.6_739 |
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Summary: | 「はじめに」 コロナ禍を経て世界的に遠隔医療が普及し, 関連する技術の開発も加速している. WHOは2021年に刊行したWorld report on hearingの中で世界中のあらゆる環境において, 耳と聴覚のケアへの公平なアクセスを実現するためのグローバルな行動を促進することを提案しているが, その中でも医療格差を克服する技術として遠隔医療を取り上げている. 一方わが国では低い診療報酬等の要因で普及が遅れ, 日本医学会連合がまとめた「オンライン診療の初診に関する提言」には, 「オンラインで診療行為を行うことは既に世界の常識であり, 日本はITの社会活用に大きく立ち遅れている」と述べられている. 現状では, 「オンライン診療の恒久化」という方針のもと当初に比べて大幅に規制が緩和されたものの, 制度面・報酬面ともまだ改善の余地はあり, 日本に定着しているとは言い難い. 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は2020年に遠隔医療・オンライン診療WGを設置し, 2021年4月に「オンライン診療の案内」をHP上で公開した. |
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ISSN: | 2436-5793 2436-5866 |
DOI: | 10.3950/jibiinkotokeibu.127.6_739 |