腹腔鏡補助下での経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の経験
【目的】重症心身障害児 (者) においては、側弯に伴う胃の位置異常などの様々な理由で経皮内視鏡的胃瘻造設術 (以下、PEG) が困難な症例が多く存在する。これらPEG困難な症例に対し、腹腔鏡補助下PEG (以下、lap-assisted PEG) を施行し胃瘻による経腸栄養を導入できた経験を報告する。【方法】2005年6月より約2年間にlap-assisted PEGを6例に施行した。年齢は5歳から75歳。重症心身障害児 (者) 5例、脳梗塞後1例。lap-assisted PEGを選択した理由は、側弯による胃の位置異常が4例、胃の腹側の結腸の存在が1例、腹腔鏡下噴門形成術後の再手術が1例であ...
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Published in | 静脈経腸栄養 Vol. 24; no. 3; pp. 801 - 805 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本静脈経腸栄養学会
2009
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Subjects | |
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Summary: | 【目的】重症心身障害児 (者) においては、側弯に伴う胃の位置異常などの様々な理由で経皮内視鏡的胃瘻造設術 (以下、PEG) が困難な症例が多く存在する。これらPEG困難な症例に対し、腹腔鏡補助下PEG (以下、lap-assisted PEG) を施行し胃瘻による経腸栄養を導入できた経験を報告する。【方法】2005年6月より約2年間にlap-assisted PEGを6例に施行した。年齢は5歳から75歳。重症心身障害児 (者) 5例、脳梗塞後1例。lap-assisted PEGを選択した理由は、側弯による胃の位置異常が4例、胃の腹側の結腸の存在が1例、腹腔鏡下噴門形成術後の再手術が1例であった。【結果】臍からのカメラポートに1から2箇所のワーキングポートを追加した。うち5例には腹壁への胃固定を併用して経皮内視鏡下に胃瘻を造設した。手術時間は癒着剥離を行った2例を含め、1時間から3時間10分。6例共に安全に胃瘻造設が可能であった。胃瘻からの注入開始までの期間は2日から6日であった。全例、術後早期および晩期合併症ともに認めなかった。【考察および結論】重症心身障害児 (者) においては、側弯による胃の位置異常や痙攣による胃壁と腹壁の癒着形成不全などの理由で、従来PEGは困難とされてきた。Lap-assisted PEGは、これらの症例に対しても安全かつ確実に施行することが可能であった。Lap-assisted PEGは、更なる経腸栄養の普及に貢献しうる方法と考えられた。 |
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ISSN: | 1344-4980 1881-3623 |
DOI: | 10.11244/jjspen.24.801 |