新しいアプローチ:B-flowによる頸動脈・微小floating plaqueの検出

「はじめに」B-flowにより頸動脈のfloating plaque(FP)が非常に高輝度に描出される現象を以前に我々は報告した9).この報告では,B-flowが従来の超音波検査ではdetectできなかった,微小なFPでさえもdetectできる可能性について報告した.しかし,FPが高輝度に描出されるメカニズムを解明するまでには至らなかった.そこで,今回我々は,頸動脈FPの症例を重ねることで,FPの詳細な観察,計測,至適な撮影条件の検討,そしてFPが高輝度に描出されるメカニズムを推察することができたので,技術的な解説を中心に報告する.「対象」2003年8月から2004年9月までに255症例の頸動...

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Published inNeurosonology Vol. 18; no. 2+3; pp. 74 - 78
Main Authors 山根, 冠児, 金澤, 潤一, 久米, 伸治, 三原, 千惠, 日比野, 誠一郎, 小林, 益樹, 地挽, 隆夫, 豊田, 章宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2005
日本脳神経超音波学会
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ISSN0917-074X
DOI10.2301/neurosonology.18.74

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Summary:「はじめに」B-flowにより頸動脈のfloating plaque(FP)が非常に高輝度に描出される現象を以前に我々は報告した9).この報告では,B-flowが従来の超音波検査ではdetectできなかった,微小なFPでさえもdetectできる可能性について報告した.しかし,FPが高輝度に描出されるメカニズムを解明するまでには至らなかった.そこで,今回我々は,頸動脈FPの症例を重ねることで,FPの詳細な観察,計測,至適な撮影条件の検討,そしてFPが高輝度に描出されるメカニズムを推察することができたので,技術的な解説を中心に報告する.「対象」2003年8月から2004年9月までに255症例の頸動脈超音波検査を行った.そのうち,6症例の7血管にFPを10病変認めた.この中で,B-flowにてFPの詳細な検討を行うことができた6症例,7血管,8病変(男性5例,女性1例,平均年齢73歳:62~86歳)を対象とした.6症例の詳細とFPの超音波画像をTable 1とFig.1に示す.「方法」1.使用機種超音波診断装置はGE社製LOGIQ7 Discovery II(BT2004)を用い,probeは広帯域リニアprobe 10L(3~10MHz)を使用した.
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.18.74