3Dデプスセンサと人工知能による側弯症検出―偽陽性例や装具治療を要しない軽症例の検出を減らすための深層学習アルゴリズム
はじめに:これまでに3次元(D)デプスセンサと独自開発したプログラムを用いて予測側弯角を自動算出するクラスII医療機器を開発した.本研究では,さらに,側弯角15°未満の2次検診不要例を判定するための深層学習アルゴリズムを作成した.対象と方法:側弯症検診にて本機を使用し,かつ,X線による実側弯角が判明している学童334名の背部3D点群データを使用した.側弯角平均値12°をカットオフとする2値予測の深層学習モデルを作成し,12°を超える予測確率を算出した.さらに,15°以上の最小予測確率をカットオフ値として側弯角15°未満の2次検診不要例を判定した.250例を内部検証に,残り84例を外部検証に用い...
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Published in | Journal of Spine Research Vol. 15; no. 11; pp. 1341 - 1347 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
20.11.2024
日本脊椎脊髄病学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1884-7137 2435-1563 |
DOI | 10.34371/jspineres.2024-1115 |
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Summary: | はじめに:これまでに3次元(D)デプスセンサと独自開発したプログラムを用いて予測側弯角を自動算出するクラスII医療機器を開発した.本研究では,さらに,側弯角15°未満の2次検診不要例を判定するための深層学習アルゴリズムを作成した.対象と方法:側弯症検診にて本機を使用し,かつ,X線による実側弯角が判明している学童334名の背部3D点群データを使用した.側弯角平均値12°をカットオフとする2値予測の深層学習モデルを作成し,12°を超える予測確率を算出した.さらに,15°以上の最小予測確率をカットオフ値として側弯角15°未満の2次検診不要例を判定した.250例を内部検証に,残り84例を外部検証に用いた.結果:内部検証において最小予測確率0.47のモデルが作成された.外部検証では実側弯角15°未満の39例(63%)が2次検診不要例と判定された.考察:本アルゴリズムは2次検診不要例を検出するのに有用であることが示唆された.不要なX線撮影の回避や医療費削減に繋がることが期待される. |
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ISSN: | 1884-7137 2435-1563 |
DOI: | 10.34371/jspineres.2024-1115 |