高齢者におけるバランス能力と下肢筋力との関連性について 性差・年齢・老研式活動能力指標別での検討
〔目的〕本研究の目的は,高齢者のバランス能力と下肢筋力との関連性を検討し,性差,年齢,老研式活動能力指標(老研式)得点別でも検討を行うことである。〔対象〕高齢者69名で,平均年齢は77.4歳であった。〔方法〕バランス能力は静止立位時重心動揺とFunctional Reach Test(FRT)とし,下肢筋力は膝伸筋と足背屈筋を測定した。年齢は中央値で78歳以下,79歳以上に分類し,老研式得点は11点未満,11点以上に分類した。〔結果〕静止立位時重心動揺と下肢筋力は負の相関を認め,FRTと下肢筋力は正の相関を認めた。また女性,79歳以上,11点未満群では静止立位時重心動揺と下肢筋力で負の相関を認...
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Published in | 理学療法科学 Vol. 23; no. 5; pp. 641 - 646 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
理学療法科学学会
2008
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Subjects | |
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Summary: | 〔目的〕本研究の目的は,高齢者のバランス能力と下肢筋力との関連性を検討し,性差,年齢,老研式活動能力指標(老研式)得点別でも検討を行うことである。〔対象〕高齢者69名で,平均年齢は77.4歳であった。〔方法〕バランス能力は静止立位時重心動揺とFunctional Reach Test(FRT)とし,下肢筋力は膝伸筋と足背屈筋を測定した。年齢は中央値で78歳以下,79歳以上に分類し,老研式得点は11点未満,11点以上に分類した。〔結果〕静止立位時重心動揺と下肢筋力は負の相関を認め,FRTと下肢筋力は正の相関を認めた。また女性,79歳以上,11点未満群では静止立位時重心動揺と下肢筋力で負の相関を認め,女性,78歳以下,11点以上群ではFRTと下肢筋力で正の相関を認めた。〔結語〕高齢者のバランス能力と下肢筋力の関連性には性差,年齢,老研式得点によって異なる特徴があることが示唆された。 |
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ISSN: | 1341-1667 2434-2807 |
DOI: | 10.1589/rika.23.641 |