Hello

「Introduction」Hess赤緑試験は, 神経眼科, 斜視の診療で使用頻度が高い検査の一つである. 定量的な眼球運動検査が可能で, 麻痺筋の同定, 手術(斜視)筋の決定, そして術後の経過観察に有用である. 非常に便利な検査だが, いくつかの欠点がある. その最たるものが患者の自覚を問う検査, つまり自覚検査であるという点だと筆者は考える. "Hello" の発案者である半田先生もご自身の頁で触れられているが, 眼科検査の多くは自覚応答に頼るところがある. 自覚検査は, 検査結果が被験者の集中力や疲れに影響する. また, 被験者の検査への協力度や検者の技量も結果に影...

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Published in神経眼科 Vol. 36; no. 1; pp. 87 - 94
Main Authors 後関, 利明, 東川, 拓治, 半田, 知也, 岩田, 遥, 石川, 均
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経眼科学会 25.03.2019
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Summary:「Introduction」Hess赤緑試験は, 神経眼科, 斜視の診療で使用頻度が高い検査の一つである. 定量的な眼球運動検査が可能で, 麻痺筋の同定, 手術(斜視)筋の決定, そして術後の経過観察に有用である. 非常に便利な検査だが, いくつかの欠点がある. その最たるものが患者の自覚を問う検査, つまり自覚検査であるという点だと筆者は考える. "Hello" の発案者である半田先生もご自身の頁で触れられているが, 眼科検査の多くは自覚応答に頼るところがある. 自覚検査は, 検査結果が被験者の集中力や疲れに影響する. また, 被験者の検査への協力度や検者の技量も結果に影響する. さらに, "Hello" はHess赤緑試験では検査不可能であった, 両眼視機能がない患者にも検査が可能となった. "Hello" は鏡筒を覗き込み単眼に視標を出し測定する形であるため, 両眼視機能がなくても検査が可能である.
ISSN:0289-7024
2188-2002
DOI:10.11476/shinkeiganka.36.87