クレアチンローディングが男子ボート競技選手のローイングパフォーマンスに及ぼす影響
本研究は, クレアチン (Cr) ローディングがローイングパフォーマンスに及ぼす影響について検討することを目的とした.被検者は, 20名の国内トップレベルの男子学生ボート競技選手とし, ローイングエルゴメータにより, 実際の競技会をシミュレートした2000mローイングおよび最大努力の20秒ローイングを摂取前後に実施した.被検者を無作為にクレアチン (CRE) 群10名とプラセボ (PLA) 群10名に分け, 二重盲検法により1日20g (59×4/日) のCrあるいはプラセボを6日間摂取させた.その結果, 2000mローイングのタイムはCRE群において407.9±5.3秒から404.7±5.4...
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Published in | 体力科学 Vol. 50; no. 1; pp. 89 - 96 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本体力医学会
01.02.2001
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ISSN | 0039-906X 1881-4751 |
DOI | 10.7600/jspfsm1949.50.89 |
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Summary: | 本研究は, クレアチン (Cr) ローディングがローイングパフォーマンスに及ぼす影響について検討することを目的とした.被検者は, 20名の国内トップレベルの男子学生ボート競技選手とし, ローイングエルゴメータにより, 実際の競技会をシミュレートした2000mローイングおよび最大努力の20秒ローイングを摂取前後に実施した.被検者を無作為にクレアチン (CRE) 群10名とプラセボ (PLA) 群10名に分け, 二重盲検法により1日20g (59×4/日) のCrあるいはプラセボを6日間摂取させた.その結果, 2000mローイングのタイムはCRE群において407.9±5.3秒から404.7±5.4秒へと有意な向上 (p<0.01) を示し, 一方, PLA群に有意な変化を認めなかった.最大努力の20秒ローイング時の発揮パワーは, Cr摂取によりに有意な変化を示さなかった.以上のことから, 高度にトレーニングされた男子ボート競技選手において, Crローディングは, 最大努力の20秒ローイングに効果がないものの, 2000mローイングのパフォーマンス向上に有効であることが示唆された. |
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ISSN: | 0039-906X 1881-4751 |
DOI: | 10.7600/jspfsm1949.50.89 |