AIH-FPP処理によるチタン合金表面のTi-Al金属間化合物化プロセスの検討

耐摩耗性や耐酸化性を改善することを最終目標として,AIH-FPP処理システムを用いてチタン合金表面にTi-Al金属間化合物被膜を創成することを試みた.具体的には,メカニカルミリングによりさまざまな成分を有する粉末を作製し,それを用いて処理を施すことにより,均質な金属間化合物被膜を創成するプロセスについて検討した.投射粒子には(i)Ti粒子とAl粒子を混合した粒子,(ii)Ti粒子,Al粒子とFe粒子を混合した粒子,(iii)Ti粒子とAl粒子を混合した粒子にNi基合金粒子を加えた粒子の3種類を準備した.本研究では,処理温度を1000℃,粒子供給量を0.1 g/sとし,粒子を10秒間投射すること...

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Published inJournal of the Japan Society for Abrasive Technology Vol. 61; no. 3; pp. 145 - 150
Main Authors 齋藤, 周也, 武末, 翔吾, 小茂鳥, 潤, 深沢, 剣吾, 三阪, 佳孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 社団法人 砥粒加工学会 01.01.2017
Japan Science and Technology Agency
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Summary:耐摩耗性や耐酸化性を改善することを最終目標として,AIH-FPP処理システムを用いてチタン合金表面にTi-Al金属間化合物被膜を創成することを試みた.具体的には,メカニカルミリングによりさまざまな成分を有する粉末を作製し,それを用いて処理を施すことにより,均質な金属間化合物被膜を創成するプロセスについて検討した.投射粒子には(i)Ti粒子とAl粒子を混合した粒子,(ii)Ti粒子,Al粒子とFe粒子を混合した粒子,(iii)Ti粒子とAl粒子を混合した粒子にNi基合金粒子を加えた粒子の3種類を準備した.本研究では,処理温度を1000℃,粒子供給量を0.1 g/sとし,粒子を10秒間投射することで,投射粒子成分が被膜の形成に及ぼす影響を検討した.その結果,AIH-FPP処理を用いて空隙の少ない被膜を形成させるためには処理時に被処理面が一度,半溶融状態となる必要があることが明らかとなった.また,その手法としてTiやAlに加え第三の元素を添加することで燃焼合成反応を利用し,被処理面を高温保持することが有効であることが明らかとなった.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.61.145