JOACMEQを用いた顕微鏡下小侵襲頚椎椎弓形成術後成績

はじめに:顕微鏡下小侵襲頚椎椎弓形成術は平林式椎弓形成術を進化させた方法であり,小侵襲に従来の方法と同様に脊柱管を拡大することができる.本研究は小侵襲椎弓形成術の成績について検討したものである.対象と方法:2016年1月1日から4年間に当院で行った頚椎椎弓形成術177例(年齢65.7歳,男性44例,女性133例)を対象とし,術前,術後1,3年でのJOACMEQを評価した.結果:対象となった群の成績は,皮膚切開3.8±0.6 cm,手術時間73.4±25.1 min,出血量49.8±87.1 ml,入院期間11.8±5.8日であった.JOACMEQの術前に対する各ドメインの有効率(術後1,3年)...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 16; no. 2; pp. 72 - 77
Main Authors 三宅, 央哲, 斉藤, 三四郎, 吉水, 隆貴, 水野, 哲太郎, 野坂, 潮, 石井, 啓介, 渡邊, 水樹, 佐々木, 寛二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.02.2025
日本脊椎脊髄病学会
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Summary:はじめに:顕微鏡下小侵襲頚椎椎弓形成術は平林式椎弓形成術を進化させた方法であり,小侵襲に従来の方法と同様に脊柱管を拡大することができる.本研究は小侵襲椎弓形成術の成績について検討したものである.対象と方法:2016年1月1日から4年間に当院で行った頚椎椎弓形成術177例(年齢65.7歳,男性44例,女性133例)を対象とし,術前,術後1,3年でのJOACMEQを評価した.結果:対象となった群の成績は,皮膚切開3.8±0.6 cm,手術時間73.4±25.1 min,出血量49.8±87.1 ml,入院期間11.8±5.8日であった.JOACMEQの術前に対する各ドメインの有効率(術後1,3年)は頚椎機能(48,49%),上肢機能(51,47%),下肢機能(36,34%),膀胱機能(24,26%),QOL(26,29%)であった.JOACMEQ質問票のVASスケールにおける後頚部の痛みと上肢のしびれは,いずれも術前の痛みに対して術後1,3年の痛みが有意に改善した.結語:小侵襲椎弓形成術におけるJOACMEQの成績は従来の方法と同様に良好であった.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2024-0014