橈骨動脈アプローチを用いたIVRにおけるL型遮蔽板の有効性と適正使用のための手法の検討

【目的】橈骨動脈アプローチを用いたIVRにおけるL型遮蔽板の効果と適切な使用方法を検討する.【方法】L型遮蔽板の有無,および従来の防護方法とL型遮蔽板を併用した場合での術者位置における空気カーマを測定することで遮蔽効果を評価した.適切な配置についてはL型遮蔽板の設置位置と遮蔽効果の関係から検討した.また臨床で適切に使用するために,L型遮蔽板に使用方法を記載したシートを貼付することを考案し,クロスオーバー試験を用いてその効果を検証した.【結果】Cアーム角度PAのとき,術者位置の床上100, 130, 160 cmの位置においてそれぞれ55%,77%,47%の遮蔽効果を示した.また設置する位置をフ...

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Published in日本放射線技術学会雑誌 Vol. 79; no. 3; pp. 241 - 251
Main Authors 羽場, 友信, 大澤, 充晴, 野村, 孝之, 茂木, 聡, 上野, 博之, 伊藤, 祐介, 松永, 雄太, 山下, 勝礼, 石崎, 宗一郎, 廣澤, 文香, 水井, 雅人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本放射線技術学会 2023
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ISSN0369-4305
1881-4883
DOI10.6009/jjrt.2023-1325

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Summary:【目的】橈骨動脈アプローチを用いたIVRにおけるL型遮蔽板の効果と適切な使用方法を検討する.【方法】L型遮蔽板の有無,および従来の防護方法とL型遮蔽板を併用した場合での術者位置における空気カーマを測定することで遮蔽効果を評価した.適切な配置についてはL型遮蔽板の設置位置と遮蔽効果の関係から検討した.また臨床で適切に使用するために,L型遮蔽板に使用方法を記載したシートを貼付することを考案し,クロスオーバー試験を用いてその効果を検証した.【結果】Cアーム角度PAのとき,術者位置の床上100, 130, 160 cmの位置においてそれぞれ55%,77%,47%の遮蔽効果を示した.また設置する位置をファントム腋窩に近接させることで遮蔽効果は上昇した.考案したシートの有無で配置に有意な差を認め(p<0.05, Wilcoxon’s signed rank test),シートを使用することで配置の改善が認められた.【結語】TRA用L型遮蔽板は適切に使用することで,効果的に術者の被ばくを低減することが可能である.
ISSN:0369-4305
1881-4883
DOI:10.6009/jjrt.2023-1325