肝臓MRIにおけるハイパスフィルタリングを用いた深層学習によるモーションアーチファクトの軽減
【目的】ハイパスフィルタリングを用いた深層学習によってモーションアーチファクトが軽減できるか検討する.【方法】当院で肝臓のMR検査を実施した69名を対象とした.モーションアーチファクトのない画像(non-artifact image: NA画像)からモーションアーチファクトを模擬した画像(simulated motion artifact image: SMA画像)を作成して深層学習に用いた.得られた学習モデルから出力されるモーションアーチファクト軽減画像(motion artifact reduction image: MAR画像)のモーションアーチファクト軽減効果の検証は,構造的画像類似性...
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Published in | 日本放射線技術学会雑誌 Vol. 80; no. 5; pp. 510 - 518 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本放射線技術学会
2024
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Subjects | |
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Summary: | 【目的】ハイパスフィルタリングを用いた深層学習によってモーションアーチファクトが軽減できるか検討する.【方法】当院で肝臓のMR検査を実施した69名を対象とした.モーションアーチファクトのない画像(non-artifact image: NA画像)からモーションアーチファクトを模擬した画像(simulated motion artifact image: SMA画像)を作成して深層学習に用いた.得られた学習モデルから出力されるモーションアーチファクト軽減画像(motion artifact reduction image: MAR画像)のモーションアーチファクト軽減効果の検証は,構造的画像類似性(structural similarity index measure: SSIM)とコントラスト比(contrast ratio: CR)で行った.また,視覚評価においてモーションアーチファクトの軽減と画像の鮮鋭度の評価を行った.【結果】SSIMはMAR画像で0.882,SMA画像で0.869となった.NA画像とMAR画像のCRには統計学有意差は認められなかった.視覚評価では,MAR画像のモーションアーチファクト軽減および鮮鋭度の改善が認められた.【結語】本研究の学習モデルは肝臓のMR画像の鮮鋭度を低下させずにモーションアーチファクトを軽減できることが示唆された. |
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ISSN: | 0369-4305 1881-4883 |
DOI: | 10.6009/jjrt.2024-1408 |