高エネルギー光子線に対する真ちゅう製ボーラスの線量特性

【目的】4, 6, 10 MV高エネルギー光子線に対する真ちゅう製ボーラスの表面線量,射出線量およびビームプロファイルの基礎特性を検証すること.【方法】真ちゅう製ボーラスと組織等価ボーラスを使用し,4, 6, 10 MV光子線の水等価ファントム中における表面線量とファントム厚さ10 cmにおける射出線量を測定しPDDを算出した.また,ファントム深さ0 cmと10 cmにおけるビームプロファイルを取得した.【結果】真ちゅう製ボーラスありの場合,ボーラスの場合と比較して表面線量は4, 6, 10 MVにおいてそれぞれ37.3%, 36.3%, 31.0%増加したが,組織等価ボーラスと比較すると真ち...

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Published in日本放射線技術学会雑誌 Vol. 79; no. 5; pp. 453 - 461
Main Authors 原, ひかり, 柴山, 祐亮, 福永, 淳一, 廣瀬, 貴章, 松本, 亮二, 小宮, 勲, 加藤, 豊幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本放射線技術学会 2023
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Summary:【目的】4, 6, 10 MV高エネルギー光子線に対する真ちゅう製ボーラスの表面線量,射出線量およびビームプロファイルの基礎特性を検証すること.【方法】真ちゅう製ボーラスと組織等価ボーラスを使用し,4, 6, 10 MV光子線の水等価ファントム中における表面線量とファントム厚さ10 cmにおける射出線量を測定しPDDを算出した.また,ファントム深さ0 cmと10 cmにおけるビームプロファイルを取得した.【結果】真ちゅう製ボーラスありの場合,ボーラスの場合と比較して表面線量は4, 6, 10 MVにおいてそれぞれ37.3%, 36.3%, 31.0%増加したが,組織等価ボーラスと比較すると真ちゅう製ボーラス1枚での表面線量は減少した.射出線量は真ちゅう製ボーラスありの場合,ボーラスの場合と比較して4, 6, 10 MVにおいてそれぞれ22.0%, 23.1%, 22.8%増加した.【結語】真ちゅう製ボーラスは組織等価ボーラスとは異なる特性をもつことが示された.
ISSN:0369-4305
1881-4883
DOI:10.6009/jjrt.2023-1323