局所麻酔下TF-FESSの止血方法を整理する

はじめに:局所麻酔下で行うTF-FESS(Transforaminal approach-full endoscopic spine surgery)は,見慣れないモノポータル内での限られた視野で行う手技であるため,止血操作がより重要である.局所麻酔で行うため,麻酔科に周術期管理を依頼せずに手術可能となる反面,術中血圧などのコントロールについても術者の技量に委ねられるため,骨・軟部組織からの出血への厳格な対応が要求される.稚拙な止血は手術時間が延び操作の的確性は下がり,ひいては治療成績の低下に繋がりかねないが,これまでにTF法の止血方法に絞った報告はない.技術報告:止血方法は,出血点を物理的に...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 15; no. 8; pp. 1126 - 1130
Main Authors 西井, 幸信, 小田, 和孝, 三宮, 将典, 横田, 真二郎, 小笠, 滉貴, 田中, 孝明, 赤木, 俊亮, 井ノ口, 崇, 西田, 一平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.08.2024
日本脊椎脊髄病学会
Subjects
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ISSN1884-7137
2435-1563
DOI10.34371/jspineres.2024-0812

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Summary:はじめに:局所麻酔下で行うTF-FESS(Transforaminal approach-full endoscopic spine surgery)は,見慣れないモノポータル内での限られた視野で行う手技であるため,止血操作がより重要である.局所麻酔で行うため,麻酔科に周術期管理を依頼せずに手術可能となる反面,術中血圧などのコントロールについても術者の技量に委ねられるため,骨・軟部組織からの出血への厳格な対応が要求される.稚拙な止血は手術時間が延び操作の的確性は下がり,ひいては治療成績の低下に繋がりかねないが,これまでにTF法の止血方法に絞った報告はない.技術報告:止血方法は,出血点を物理的に塞いでしまう直接的な止血と,周囲環境を変化させることで出血を管理する間接的な止血に分けることができる.直接的な止血には,バイポーラを使用した止血などがあり,関節的な止血には,灌流圧の調整などがある.結語:直接的な止血方法および間接的な止血方法を整理して,手術中適切に使い分けることで,スムースな手術が可能になると思われる.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2024-0812