腹腔鏡下手術における術中出血に対する対処
腹腔鏡下手術は多くの利点を有するが,出血を含む術中偶発症は腹腔鏡下手術の利点を消し去り,極めて重篤な結果を招く可能性がある。Advanced laparoscopic surgeryにおける術中出血に対する対処について経験症例をもとに検討,考察を行った。出血症例15例を術式ごとに対照群と比較した結果,結腸切除術の出血症例で手術時間が有意に延長しており,術後合併症が有意に多かった。個々の症例につき検討,考察を行った。腹腔鏡下手術の利点と欠点の理解,出血危険部位の知識,良好な視野の確保,術式の定型化,開腹移行の的確な判断などが対策として重要と考えられた。...
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Published in | 日本腹部救急医学会雑誌 Vol. 32; no. 1; pp. 43 - 47 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腹部救急医学会
31.01.2012
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1340-2242 1882-4781 |
DOI | 10.11231/jaem.32.43 |
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Summary: | 腹腔鏡下手術は多くの利点を有するが,出血を含む術中偶発症は腹腔鏡下手術の利点を消し去り,極めて重篤な結果を招く可能性がある。Advanced laparoscopic surgeryにおける術中出血に対する対処について経験症例をもとに検討,考察を行った。出血症例15例を術式ごとに対照群と比較した結果,結腸切除術の出血症例で手術時間が有意に延長しており,術後合併症が有意に多かった。個々の症例につき検討,考察を行った。腹腔鏡下手術の利点と欠点の理解,出血危険部位の知識,良好な視野の確保,術式の定型化,開腹移行の的確な判断などが対策として重要と考えられた。 |
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ISSN: | 1340-2242 1882-4781 |
DOI: | 10.11231/jaem.32.43 |