採痰ブース内水道水を介したMycobacterium lentiflavumによるPseudo-Outbreakの分子疫学的解析

我々は喀痰抗酸菌培養検査において,採痰ブース内水道水にMycobacterium lentiflavumが混入したことによるpseudo-outbreakを経験した.81症例からM. lentiflavumが検出されたが,感染症例は認められなかった.採痰ブース以外の院内水道水103箇所の抗酸菌培養を行ったところ,6個所からM. lentiflavumが検出された.臨床分離株14株,採痰ブース由来3株,および院内水道水由来5株の合計22株についてrep-PCRにて相同性の確認を行ったところ,プロファイルAからEに分類された.プロファイルCとDには臨床分離株と環境由来株が混在し,95%以上の相同性...

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 28; no. 6; pp. 319 - 324
Main Authors 戸田, 宏文, 山口, 逸弘, 鹿住, 祐子, 中江, 健市, 上硲, 俊法, 田中, 加津美, 吉田, 理香, 吉田, 耕一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 2013
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Summary:我々は喀痰抗酸菌培養検査において,採痰ブース内水道水にMycobacterium lentiflavumが混入したことによるpseudo-outbreakを経験した.81症例からM. lentiflavumが検出されたが,感染症例は認められなかった.採痰ブース以外の院内水道水103箇所の抗酸菌培養を行ったところ,6個所からM. lentiflavumが検出された.臨床分離株14株,採痰ブース由来3株,および院内水道水由来5株の合計22株についてrep-PCRにて相同性の確認を行ったところ,プロファイルAからEに分類された.プロファイルCとDには臨床分離株と環境由来株が混在し,95%以上の相同性が認められた.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.28.319