破裂脳動脈瘤の術後管理 vasospasm lag の問題を中心として

「はじめに」破裂脳動脈瘤の治療が取り沙汰されて以来, vasospasmの問題は大きな関心事であった. 特に脳動脈瘤への手術手技がほぼ確立されるに及んで, vasospasmへの取り組みが本格的となり, 第24回日本脳卒中の外科研究会のシンポジュウムでは "破裂脳動脈瘤は解決されたか?" を論じるまでになった. 今回1994.1~12までの1年間に経験した破裂脳動脈瘤手術例をprospectiveに術後管理を施行し, 先に報告した1991~1992の1年間の症例との比較検討した結果, 確かにvasospasmの発生率は我々の施設においても減じてきていることが確認された. た...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 23; no. 4; pp. 291 - 296
Main Authors 上津原, 甲一, 友杉, 哲三, 田中, 滋也, 諸木, 浩一, 山田, 正彦, 東條, 秀司, 山崎, 一朗, 松山, 望
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.07.1995
日本脳卒中の外科研究会
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Summary:「はじめに」破裂脳動脈瘤の治療が取り沙汰されて以来, vasospasmの問題は大きな関心事であった. 特に脳動脈瘤への手術手技がほぼ確立されるに及んで, vasospasmへの取り組みが本格的となり, 第24回日本脳卒中の外科研究会のシンポジュウムでは "破裂脳動脈瘤は解決されたか?" を論じるまでになった. 今回1994.1~12までの1年間に経験した破裂脳動脈瘤手術例をprospectiveに術後管理を施行し, 先に報告した1991~1992の1年間の症例との比較検討した結果, 確かにvasospasmの発生率は我々の施設においても減じてきていることが確認された. ただ, 少数の症例ではあるが術後のスパスム治療終了後に突然重篤なvasospasmが出現し, その経過よりdrug induceによると考えられるvasospasm lagが発生した症例が認められた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.4_291