破裂脳動脈瘤手術のタイミング 緊急手術か, 早期予定手術か?

「はじめに」破裂脳動脈瘤手術については, 現在わが国のほとんどの施設で急性期手術がなされている. しかし同じ急性期手術でも昼夜を問わず来院後直ちに緊急手術として行うか, 夜間あるいは休日を避け可及的早期の予定手術として行うかは施設により異なっていると思われる. 我々の施設では当初は前者の立場をとり来院後直ちに血管撮影, 開頭術を行っていた. しかし緊急患者対応はもちろんのこと, その他の予定検査あるいは外来診療なども限られたスタッフで行わなければならないため, 緊急手術がその他の通常業務に支障をきたすことも多くなった. そのような理由で最近は夜間および休日を避け搬入翌日の午前中に血管撮影, 午...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 23; no. 6; pp. 471 - 475
Main Authors 藤岡, 正導, 伊東山, 洋一, 矢野, 茂敏, 紀, 武志, 水野, 隆正, 生塩, 之敬
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.11.1995
日本脳卒中の外科研究会
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Summary:「はじめに」破裂脳動脈瘤手術については, 現在わが国のほとんどの施設で急性期手術がなされている. しかし同じ急性期手術でも昼夜を問わず来院後直ちに緊急手術として行うか, 夜間あるいは休日を避け可及的早期の予定手術として行うかは施設により異なっていると思われる. 我々の施設では当初は前者の立場をとり来院後直ちに血管撮影, 開頭術を行っていた. しかし緊急患者対応はもちろんのこと, その他の予定検査あるいは外来診療なども限られたスタッフで行わなければならないため, 緊急手術がその他の通常業務に支障をきたすことも多くなった. そのような理由で最近は夜間および休日を避け搬入翌日の午前中に血管撮影, 午後より手術といった可及的早期の予定手術を基本方針としている. このような経緯を踏まえ, 緊急手術群と可及的早期予定手術群の転帰を比較し, 破裂性脳動脈瘤に対する緊急手術の是非について検討したので報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.6_471