脳動脈瘤手術に対するアプローチの選択決定 Helical scanning CT (HES-CT) による手術シミュレーションの有用性

「はじめに」脳動脈瘤の手術は動脈瘤の正確な局在, 方向, 周囲の血管との関係を把握したうえで最適なアプローチの選択が要求される. 不適当なアプローチの選択は手術の難易度を増し, 脳圧排や穿通枝による予期せぬ障害を含め不完全な手術に終わることが多い. 今回我々はhelical scanning CT (HES-CT) を利用し動脈瘤と周辺血管および骨との関係を立体的に把握し, 術前に瘤へのアプローチの数種のシミュレーションを行い難度の高い動脈瘤に最適なアプローチを選択し根治を得ることができた. 術前三次元手術シミュレーション画像を4症例に作製し治療を行ったのでその有用性につき報告する....

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Published in脳卒中の外科 Vol. 23; no. 6; pp. 423 - 428
Main Authors 加藤, 庸子, 佐野, 公俊, 片田, 和廣, 小倉, 佑子, 木家, 信夫, 金岡, 成益, 神野, 哲夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.11.1995
日本脳卒中の外科研究会
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Summary:「はじめに」脳動脈瘤の手術は動脈瘤の正確な局在, 方向, 周囲の血管との関係を把握したうえで最適なアプローチの選択が要求される. 不適当なアプローチの選択は手術の難易度を増し, 脳圧排や穿通枝による予期せぬ障害を含め不完全な手術に終わることが多い. 今回我々はhelical scanning CT (HES-CT) を利用し動脈瘤と周辺血管および骨との関係を立体的に把握し, 術前に瘤へのアプローチの数種のシミュレーションを行い難度の高い動脈瘤に最適なアプローチを選択し根治を得ることができた. 術前三次元手術シミュレーション画像を4症例に作製し治療を行ったのでその有用性につき報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.6_423