くも膜下出血後血管攣縮における経頭蓋ドプラ測定-TCDとSVRIにおける評価;preliminary report

目的 血管攣縮の発生やその程度の評価に経頭蓋ドプラ(TCD)が非侵的襲的検査として多用され, かつ早期に血管撃縮を捉えるための補助的役割を担ってきた. しかしながら実際の脳血管写所見とTCD測定とのdiscrepancyを稀ならず経験する. 今回, 我々は経時的なTCD測定の結果と脳血管写所見との違いについてスワンガンツカテーテルを用いた体血管抵抗係数systemic vascular resistance index(以下, SVRI)測定によりdiscrepancyを少しでも減少しうるか研究した. 方法 われわれの施設では1988年11月より破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血に対してクリッピン...

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Published inNeurosonology Vol. 19; no. 1; pp. 9 - 12
Main Authors 小野, 元, 中山, 博文, 内田, 一好, 酒井, 晃治, 大塩, 恒太郎, 松澤, 源志, 干川, 芳弘, 田中, 克之, 橋本, 卓雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本脳神経超音波学会 2006
日本脳神経超音波学会
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Summary:目的 血管攣縮の発生やその程度の評価に経頭蓋ドプラ(TCD)が非侵的襲的検査として多用され, かつ早期に血管撃縮を捉えるための補助的役割を担ってきた. しかしながら実際の脳血管写所見とTCD測定とのdiscrepancyを稀ならず経験する. 今回, 我々は経時的なTCD測定の結果と脳血管写所見との違いについてスワンガンツカテーテルを用いた体血管抵抗係数systemic vascular resistance index(以下, SVRI)測定によりdiscrepancyを少しでも減少しうるか研究した. 方法 われわれの施設では1988年11月より破裂脳動脈瘤によるくも膜下出血に対してクリッピング術施行後スワンガンツカテーテルを用いたProphylactic isovolemic hemodilution Pharmacotherapy(以下, PIHP)10)を施行している. その内1994年8月から2004年11月までにPIHPを施行した症例は160例であるが, 以下に挙げた条件を満たした20例を対象とした. (WFNS 1:10例, WFNS 4:10例)
ISSN:0917-074X
DOI:10.2301/neurosonology.19.9