生体信号ビッグデータを効率的に記録するための記述規約

2015年度の日本人の平均寿命は男性が80.5歳で第6位,女性が86.8歳で第1位,男女平均では83.7歳で第1位となっており我が国は長寿国としての地位を確立した.しかし平均寿命が延びる一方で高齢者の総人口に占める割合は年々増加しており,国内の高齢化が問題視されている.平均寿命が世界で最も高い日本は平均寿命ではなく健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である健康寿命をいかに延ばすかという課題に直面し,治療と同程度まで予測予防医療の重要度が高まっている現状である.またありとあらゆるものに通信機能を付加し,インターネット接続や相互通信が可能となる仕組みであるIoTの普及とウエアラ...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. 55Annual; no. 5PM-Abstract; p. 479
Main Authors 八名, 和夫, 濱, 献吾, 加瀬田, 裕斗, 若林, 哲, 永井, 秀直
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2017
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.55Annual.479

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Summary:2015年度の日本人の平均寿命は男性が80.5歳で第6位,女性が86.8歳で第1位,男女平均では83.7歳で第1位となっており我が国は長寿国としての地位を確立した.しかし平均寿命が延びる一方で高齢者の総人口に占める割合は年々増加しており,国内の高齢化が問題視されている.平均寿命が世界で最も高い日本は平均寿命ではなく健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である健康寿命をいかに延ばすかという課題に直面し,治療と同程度まで予測予防医療の重要度が高まっている現状である.またありとあらゆるものに通信機能を付加し,インターネット接続や相互通信が可能となる仕組みであるIoTの普及とウエアラブル端末の登場により,生体信号などのパーソナルデータを誰でも容易に計測できる環境が整いつつある.予測予防医療への関心の高まりとIoT普及の背景が重なることで近い将来個人が日常的に健康状態を把握するシステムの誕生が期待される.システム実現に際して留意することはさまざまな機器で計測された生体信号や種々の情報を一体かつ効率的に記録するための記述規約が必要だということである.そこで本稿では計測された情報を一体かつ効率的に記録するための標準フォーマットを提案する.最終目標としては個人の健康管理を行うことができる仮想パーソナルドクターの役割を果たすシステムの一部として本稿が利用されることを期待する.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.55Annual.479